※この記事はいきなりネタバレ解説していきます!!まだ見ていない人は見ない事をオススメします!

【タイトル】レプリカズ

【作品情報】劇場公開日2019年5月17日

【監督】
ジェフリー・ナックマノフ

【キャスト】
キアヌ・リーブス(ウィリアム・フォスター)
アリス・イブ(モナ・フォスター)
トーマス・ミドルディッチ(エド)
ジョン・オーティス(ジョーンズ)

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ネタバレ全開で感想を語ります!!

記憶を人工の脳に移植するキアヌ ※予告動画より引用
むびおた
天才科学者キアヌ・リーブスが暴走!
いや~、世間の評価は普通のようだけど、僕としては色々考えさせられた映画でしたね。内容を一言で言うと『クローン作って、クローンを守る』という映画ですが、クローンってありなのか…、やっぱりダメなのか…、と考えちゃいます。ラストシーンは予想通りでしたけど、なんか救われたヨネ。いきなりネタバレしますが、冒頭でゾーイとの触れ合いシーンをめっちゃ出しているのに、家族4人のうち誰かは生き返らせれない…っていうシーンで、ゾーイを選んだ時点でほぼ僕の中で復活が確定していました(笑)。まあ、この映画、ストーリーの良い悪いはどうでもよくて、「クローンを作れるとしたら?」と、ひたすら考えるための映画なんじゃないでしょうか?という事でまずはあらすじから語っていきます。

あらすじ

キアヌ以外死んでしまう… ※予告動画より引用

今回のキアヌ・リーブスの役は天才科学者のウィリアム。
死んだ人間の体から記憶を全てデータへと変換し、ロボットに転送してクローンをつくる研究をしています。
家族は4人で、妻はアリス・イブが演じるモナ、キアヌの娘は長女のソフィーと次女のゾーイ。
そして長男はマット。どこにでもいる幸せそうな家族ですね。
しかし、この家族はキアヌ以外、全員が池に落ちた車の中で命を落としてしまいます。
個人的な感想としてはこのシーン、めちゃくちゃ辛かった…。
僕にも娘がいるんですけど、つい最近、「車が海に落ちたらどうやって子供を助けるか」という妄想をめっちゃしてたので…。
事前情報で家族が死ぬってわかってたけど、ホントこのシーンは切なかったですね。

そしてまだ一度も成功していないクローンを作ろうと決意するキアヌ・リーブス。
果たして、家族のクローンを無事に完成させ、元の幸せを作ることができるだろうか?

むびおた
というあらすじなんですけども、元の幸せは絶対手に入らん!って思ってました!クローン製作に成功しても絶対複雑な気持ちの中、一生を過ごしていきますよね、フツー。まあ、家族を失うよりは良いんでしょうけど、このモヤモヤ感…映画を見終わるまでずっと感じてました。
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暴走するキアヌ・リーブス

家族のクローンを作る事を決意するキアヌ ※予告動画より引用

家族4人を失ってしまい、早速仕事のプロジェクトで進めているクローン技術で家族を甦らそうとするキアヌ。
しかし、仕事のプロジェクトは失敗続きで一度も成功したことはないっ!
ジョン・オーティス演じるプロジェクトのボス、ジョーンズに「次に失敗したらもう後はないぞ」と、映画にはよくあるパターンという状況。
最初はクローン製作の成功を目的として物語は進んでいきます。

ありがちなパターンですけど、冒頭で家族が死んでいくシーンが衝撃だったため、視聴者側の気持ちとしては応援したくなりますよね。
でもクローンですよ…。そんな複雑な気持ちと戦いながら、僕もクローン製作成功を応援していました。
そして第一の壁。同僚であり協力者でもあるエドが「停電に備えて予備電源を確保する必要がある」と口にします。
するとキアヌは外に出ていき…、なんと大量のバッテリーを仕入れてきます。
やっちゃいました。窃盗という犯罪を!!
ここではきっと「目的達成のためなら何でもする!」というキアヌの想いを見せたかったんでしょうね。
その後、停電が起きることはなかったですが、警察は家に来ました。
これでバッテリー窃盗の伏線回収完了!笑

第二の壁

さあ、どんどんネタバレ感想を語っていきますよ~!
クローン作製成功に向けての第二の壁は、復活しないクローンを一人選ばなければいけないこと。
クローンを作る培養器が3つしか手に入らなかったので、一人は甦らせれないという状況です。
紙に、失った一人ひとりの名前を書き、ボウルに入れて同僚のエドに「選んでくれ」とクジのように引かせるキアヌ。
いや~、めっちゃ気持ち分かります!!
自分だったら決められないっす。
結局キアヌが自分で悩んで決める訳ですが、もうね、演技がすごい。
さすがキアヌ・リーブスですよ。
究極の選択を迫られているってのが伝わり、見ていて胸が締め付けられましたっ!
結局最終的に選んだのはゾーイ。
映画の冒頭で他の子供よりも触れ合いシーンが多かっただけに「なんでそうなるねんっ!」って思いました。
と同時にこれ絶対復活するわ、と予想しました。
でもゾーイが生き返らないという展開に、とても切なく、悲しい気持ちになりました…。

ゾーイを抱きかかえるキアヌ ※予告動画より引用
むびおた
他の子供も好きだけど、「ゾーイが一番ですっ!」と思わせるシーンがあっただけに、ゾーイを復活させない選択を選んだ時は心の中で突っ込まざるを得ませんでしたね。でも考え方によっては家族の中で一番記憶の容量が少ない(思い出が少ない)訳だから、家族に気付かれるリスクを考えて選んだ、という事も考えられそうですね。あくまでも個人的な見解と感想です。

捕まるかもしれないキアヌ

クローンを作るための培養器は1つ数十億円規模。
それを3つも研究所から盗んできた訳ですから、バレたら確実に刑務所です。
そんな状況の中、プロジェクトのボスに「次の実験が失敗したら研究は打ち切りだ」と脅されるキアヌ。
そうなると培養器を盗んだ事もバレてしまうので、家族のクローン製作だけでなく、プロジェクトの成功もさせないといけなくなりました。
これが現実だったら相当、頭真っ白になりますよね。
というかテンパりますよね。
345(被験体のロボット)にデータを複製してプロジェクトを成功させるために悩み、家族のクローンはどうすれば成功するか、という悩みとも戦う事になったキアヌ。
ここまでの感想としては、「キアヌかわいそう」ですね。ほんとに。

モナのクローンが完成 ※予告動画より

クローンの魂でもある肝心の記憶はまだ空っぽの状態。
拒絶反応を克服する解決策を探し続けていたキアヌは、ついにその答えを思いつき、クローン製作成功の確信を得ます。
その思いついた内容は、『脳は人間の思考と同じなのだから、自分の体が機械って分かったら誰でもテンパるでしょ』的なもの。
というか最初に軍曹の実験で失敗した時、真っ先に「そりゃ失敗するわ!」と思いました。
自分が345の立場になったら絶対ああなる!
だって気絶して目覚めたら「ロボットになってるやないかーい!」って真っ先に思うはずですから(笑)。
これはさすがに気付かないとダメですよ~キアヌさん(笑)。

まあでも何だかんだで培養器で育ったクローンが完成する訳ですが、この培養器から出るシーン一番の見所はアリス・イブのお尻!!!
プリっとした桃には目を奪われますね。
それにしても良いお尻しとるわ~~。

家族3人が復活

復活した3人の家族 ※予告動画より引用

クローン成功の秘訣を思いついたキアヌは、ついに家族のクローンを完成させます。
目的は果たせたものの、なんか切ないんですよね。
言ってみれば別人な訳ですからね、クローンって。
本当に幸せになれるのか?っていう疑問が頭の中でグルグル回っていましたが、まあとりあえずヨシ!
家族が日常を普通に過ごすシーンを見たら少しだけ救われたような気持ちになりました。
子供たちの「ホットケーキ食べたい」といった小さなわがままを聞いて、それに嬉しそうに応えるキアヌ。
わかるわ~。自分も絶対わがまま聞きまくると思う!

しかし、これで終わった訳ではありません。
一方で仕事のプロジェクトを成功させないとキアヌは刑務所入りになってしまいます。
そこで思いついたのは死んだばかりの被験体の記憶データを取り出すのではなく、自分の記憶をデータ化し、345に転送するということ。
プロジェクトのタイムリミットが迫っているので、トイレでこっそりと決行することに。
データ抜出作業は装置を頭に付けて針を目にぶっさす訳だから、見ていて「ギャ~ッ!」ってなりました。
当然キアヌも叫びますが、それは一瞬。
次のシーンでは目から少量の血を流しているだけで、ケロっとしています(笑)。
ここも思わず突っ込みたくなるポイントでしたね。

真実を知るモナ

涙を流すモナ ※予告動画より

以前の日常に戻ったと思いきや、モナは異変を感じ、キアヌに何が起こっているのかを問い詰めます。
クローンだという事を本人に打ち明けてモナはショックを受ける訳ですが、次のシーンでは家族旅行を楽しむシーンだったのでここも突っ込みポイント。
もっとこう…ヒステリックになったり、色々会話あるでしょ!と、心の中で叫びました。

そして旅行中、記憶から消されているゾーイに似た子を目にして違和感を感じるモナ。
これも結局「ウィリアム(キアヌ)はまだ私に何か隠している」という確信に至り、キアヌに問い詰め、モナは真実を知ることになります。

むびおた
もし、自分が「君はクローンだ」と言われたら信じられないかもしれません。これまで生きてきた当たり前の記憶がある訳ですしね。仮にクローンだという事を知ったら真っ先に何を感じるだろう、と考えましたが、僕の場合は「クローンの体で病気になったら?病院で普通に見てもらえるの?免疫弱くなってないかな?」といったところでした(笑)。

命を狙われるクローン家族

追われるウィリアム一家 ※予告動画より

晩御飯を食べていると、家のチャイムが鳴り、ボスのジョーンズがやってきます。
「話がある」と言われ、外に出て会話をするキアヌ。
この映画最大のネタバレです。真実が明らかになる重要ポイント。

実はジョーンズ、闇市場で兵器を開発・販売しているという裏の顔を持ったヤバイやつ!
キアヌが開発している技術を軍事兵器に利用しようと目論んでいたのでした。
いわゆる本当のブラック企業だったという訳です(笑)。
しかも、同僚のエドとモナしかクローンだという真実を知らないはずなのに、クローン家族の事を全て知っている!
そして、「これが世間に知れたらやばいので、家族は殺す」と言ってくるジョーンズ。
続けてこう言います。「最後に家族と過ごす時間をやるからたっぷり楽しめ」と。
家の外には銃を持った黒服が待機。
どう考えてもやばい感じ!
当然キアヌは逃げる事を決意し、妻のモナに命を狙われている事を打ち明けます。
映画なのでしょうがないですが、普通「家族の命を狙うから」と告げられたら「逃げる!」って真っ先に考えますよね。
中途半端な猶予を与えるジョーンズに思わず突っ込みたくなりました。

そして逃亡劇がスタート。
家から車で無事に脱出しますが、気付いたら後ろに追手が!
居場所バレてるYO~!!絶対追跡装置ダヨネ!
そう確信したらやはりそうでした。
病院を目指し、電気ショックで追跡装置をショートさせようとする一家ですが、これもありきたり。
うまく追跡装置を壊した一家はボードで逃げようとしますが、ここでクローン家族が捕まることになります。
そして舞台はブラック企業の拠点へ(キアヌの勤務地)。

345が救世主として現れる

戦う345 ※予告動画より

研究所に乗り込んだらそこには同僚のエドがいて、「すまない!バレてしまった。でも取引きすればいい」と口にします。
唯一の記憶転送装置とそのノウハウを持っているキアヌは、それを求めているジョーンズと交渉しようとしますが、見せしめにエドが殺されてしまいます。
妻にも銃を向けられ、観念したキアヌは345にジョーンズの言うとおり記憶データを345に転送。
が、この転送データはかつて自分から抜き取った記憶データ。
自分のコピーとなった345は別室で無事に起動する事になります。
そして黒服を瞬殺!キアヌがいる部屋に乗り込み、クローン家族を守ってくれます。
救世主待ってました~!って感情よりも、「めっちゃ合成感まる出し!カクカクしとるやんけ」という感情の方が強かったですね。
そして見事ジョーンズを追い詰めることに成功します。

むびおた
ここまでずっと切ない気持ちで見ていましたが、ようやくスカっとする気持ちになれました。まあ悪役が最後やられるのは映画でお決まりのパターンですが、ジョーンズは作中で嫌味しか言わないキャラだったので「ざまぁ!」って感じでとても気持ちがよかったですね!

ラストシーンのネタバレ感想

家族のために戦うキアヌ ※予告動画より

追い詰められたジョーンズは瀕死状態。
キアヌ含む一家は逃げ出す事に成功しますが、キアヌは忘れ物。
そう、自分のクローンである345です。
「放っておけない」という想いなのかは分かりませんが、キアヌは一人で研究所に戻ります。
そして戻った時には345がジョーンズの首に手を掛けていました。
そこでキアヌはある策を思いつきます。
ジョーンズをこのまま殺してジョーンズのクローンを作るということ。
ジョーンズの記憶を操作すれば4人目のクローンを作る培養器も手に入る訳です。
つまり、ゾーイ復活大作戦!
待ってましたー!!!

そしてシーンは切り替わります。
ジョーンズが年老いた大富豪にクローン技術で、若返りか健康な身体かを売ろうとするシーン。
そしてプロジェクトを仕切るスーツを着た345の姿も!
良かった!!!
だってキアヌのクローンはどうなっちゃうんだろう、と不安な気持ちでいたのでね。
とてもスッキリしましたよ。

またシーンは切り替わり、遠くから二人が歩いてきます。
そう!そうそう!
キアヌとゾーイです。
その時の映像を鮮明に覚えているほど、ハッピーエンドを強く感じた瞬間でした。
以上がネタバレ感想となります。

全体を通して特に感じたこと

予告動画より

最後に僕の総評を語って終わりにしたいと思います。

僕たちの世界でもクローンを作ろうと思えば作れる時代が来ているかもしれませんが、世間では賛否両論です。
例えば、もし本当にこの映画のような超リアルなクローンが当たり前にいる世の中になったら、「自分はクローンなんだろうか」と迷わず思う事でしょう。
また、「あいつはクローンなんじゃないか?」という疑問も常に抱く事になるでしょう。
人種差別のように、クローン差別なんかも出てきそうですね。

もしクローン製作技術はあるのに、作る事を許されない世界であれば、作ろうとした者は徹底的に叩かれ、捕まってしまう事になるでしょうが、自分がキアヌの立場になったら迷わずクローンを作るだろうと思います。
虚しい感情や辛い感情を抱きながらクローンと生活していくことにはなりそうですが、それでも家族が死んでしまった辛さからは多少逃れる事ができるかもしれませんね。
クローン本人なんか、自分がレプリカだと知ったら絶対鬱になると思う!
これらの事を考えると、クローン技術は素晴らしいかもしれませんが、認可される事はなさそうですね。
あるとすればこの映画の結末ように、クローン人間が闇市場で出回るという感じかな~。
この映画は近未来的な要素はあるものの、非現実的ではなく現実的な設定で作られているので、このように色々と考えさせられた訳です。
楽しむ映画というよりは、クローン技術に対して改めて感じさせられる物語でした!

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