【公開日】2019年11月1日

【監督】西谷弘

【キャスト】福山雅治、石田ゆり子、伊勢谷友介、桜井ユキ、木南晴夏、風吹ジュン、板谷由夏、古谷一行

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用
むびおた
未来は過去を変える…。これがこの映画のテーマだそうで、公開日初日に見てきました!やっぱり福山雅治さんの演技は良いですね。小説から映画化された本作品ですが、「ラストの後…」これはこの映画のキーワードでもあるような気がします。運命って本当にあるのかな…。
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あらすじ

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用

世界で活躍するギタリストの蒔野聡史は、公演後の楽屋挨拶で、国際ジャーナリストの小峰洋子と出会う。
二人はさっそくその場で意気投合して惹かれあうが、このとき洋子にはすでに婚約者がいた。
また連絡を取り合うことを約束してその夜は別れる。
それからしばらく経って、洋子がいるフランスでテロが起こる。
無事だったが心に傷を負った洋子を電話で励ましていく中で、蒔野は洋子を愛していることに気づく。
二人はその後パリで再会し、蒔野は結婚を申し込む。
洋子は悩むが、婚約者との関係を解消して蒔野を選び、東京へ向かう。
だが、ある出来事が二人の関係を決定的に引き裂く。
二人が迎える結末とは。
平野啓一郎の小説『マチネの終わりに』が原作。

※以下ネタバレを含みます

東京にて

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用

ギタリストの蒔野聡史は公演後に、記者として活動する小峰洋子と出会う。
洋子は蒔野の好きな映画『幸福の硬貨』の監督であるイェルコ・ソリッチの娘だった。
一方、洋子も若い頃に蒔野のコンサートを聴いて感動したことがあり、二人はさっそく意気投合する。
そのあとの夜の打ち上げでも、二人は会話を楽しみ、やがて話は洋子の亡くなった祖母の話になる。
洋子の祖母は、洋子が幼い頃遊んでいた石につまづいてしまい、それが原因で亡くなったのだった。
昔楽しく遊んでいた石が、祖母の死の原因となってしまうことで楽しい思い出はそのままではもう存在できなくなってしまう。
これに蒔野は「未来は常に過去を変えている」と答えて洋子と分かり合い、二人の距離も縮まっていく。
だが、洋子に婚約者がいることもあって、その夜は何もなく別れた。
その公演の後、蒔野の音楽活動はスランプに陥っていった。
ある日、新しいアルバムのレコーディングを中止したいと蒔野が言い出したことにより、レコード会社側と揉めてしまう。
そんな中、洋子のいるフランスでテロが起こる。
心配した蒔野は何通もメールを送るが連絡が取れない。
だがある日突然、洋子から電話がかかってくる。
洋子は無事だったが、心は傷を負っている状態だった。そんな洋子を蒔野は励まし続ける。
蒔野はマドリードで公演の予定があったので、洋子をそれに招待するとともに、道中のパリで再会することを約束する。

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パリにて

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用

二人はパリで再会し、食事を共にする。
蒔野は自分が洋子を愛していることに気づいていて、洋子が死んだら自分も死ぬと告げる。
洋子は戸惑いつつも自分にはもう婚約者がいるからと答える。
「だから、止めに来た」と蒔野は返す。洋子は時間が欲しいと頼み、その日は別れた。
数日後のマドリードでのコンサート。
蒔野は客席を見渡すが、招待したはずの洋子は見当たらない。
その日の演奏も良いものではなかった。
ついには演奏を途中で止めてしまい、そのまま出番を終えてしまう。
その夜、蒔野はパリにある洋子の自宅を訪れる。
洋子がコンサートに来れなかったのは、取材中に大けがをした仕事仲間のジャリーラに付き添っていたからだった。
蒔野は精神的にも混乱しているジャリーラを落ち着かせるためにギターを演奏してあげた。
ジャリーラが寝てから、二人は自分たちのことについて話し合った。
洋子は、蒔野が死んだとしても蒔野の音楽を多くの人に伝えたいから自分は後を追わないと伝える。
そして、婚約者との関係の整理がついたら蒔野を選ぶために東京へ向かうとも伝えて、二人はキスを交わした。

ニューヨークにて

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用

洋子は蒔野に会うために東京へ向かう。
だが蒔野のギターの師匠である祖父江が急に病で倒れてしまい、洋子を迎えることができなくなってしまう。
蒔野は祖父江が運ばれた病院に着いた後、その旨を洋子に伝えようとしたが、病院に向かうタクシーの中に携帯を忘れてしまったことに気づき、マネージャーの三谷早苗にとりにいってもらうように頼む。
三谷は無事に携帯をタクシー会社から受け取り、蒔野から事前に教えてもらっていた暗証番号で本人のものであることも確認した。
病院に戻る電車の中で、三谷は蒔野への報われない愛、そして同じ女性としての洋子への嫉妬を感じて、蒔野の携帯を使って二人の関係を終わらせる別れのメールを洋子に送ってしまう。
これにより蒔野と洋子のすれ違いは決定的になり、二人が会うことはなくなった。

それから四年後、蒔野はギタリストとしての活動を休止していたが、祖父江の葬式があり出席する。
この時、蒔野は三谷と結婚しており、娘も一人いた。
蒔野は祖父江の追悼アルバムの制作をきっかけに活動再開を決意し、コンサートを開催することも決める。
妻の早苗は蒔野の「2回目のデビュー」を後押しするために、蒔野がデビューした会場をおさえるためにニューヨークへ出発する。
また、その足でニューヨークに住んでいる洋子に会いに行った。
その時、洋子は元々の婚約者と結婚し息子も一人いたが、夫との関係が悪化し離婚の手続きをとっている状況だった。
早苗はかつて自分が蒔野と洋子の関係を終わらせてしまった罪を告白した。
蒔野にも同じように告白した。過ちを告白された二人はそれぞれ自分なりに思いをかみしめた。

それからしばらく経ち、蒔野が活動再開してから初となるコンサートを迎えた。
コンサートは盛況で、アンコールの曲を演奏するために舞台に戻ったところで、蒔野は後ろの席にいる洋子を見つける。
蒔野はまず今日の演奏への感謝を口にし「今日は天気がいいので、この後セントラル・パークを散歩しようと思います」と言ってアンコールに洋子との思い出の曲『幸福の硬貨』を演奏した。
コンサートが終わった後、蒔野はセントラルパークを散歩していた。ふと顔を見上げると、同じように公園を散歩していた洋子と目が合い、二人は長い間見つめあって、微笑んだ。

ラストシーンのその後は…

※東宝MOVIEチャンネル  予告動画より引用
むびおた
ラストは穏やかな、とてもいい終わり方だったと思います!ラストシーンから、また二人の関係が始まるんじゃないかという可能性も感じました。

色々考察するのが楽しいですが、きっとみなさんが考えるイメージが、この映画の本編だと、僕は思います。
それくらい、ラストのその後を考えさせられる映画です。

また、「未来は過去を常に変えている」というのがこの映画の大きなテーマ。
僕個人の感想ですが、ラストの二人は、今という幸せな瞬間から、つらかった過去を良い方向に変えているのだと思いました。

そして僕がラスト以外で一番印象に残っているシーンは、早苗が洋子に過去の罪を告白するシーンです。
洋子にとっては、この告白は受け入れがたいことのはずですが、なんとか感情を保とうとしています。
見る側にとってもきつい場面ですが、この場面もラストの感動につながると考えると、やはり未来は過去を変える力があるのかもしれないと思います。
全体的に見ても『マチネの終わりに』は素晴らしい映画でした。
このネタバレ感想で『マチネの終わりに』が気になった方は原作の小説を読んでみることもおススメします!
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